ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

Ordinary People 雑人雑名

ナナ・ムスクリとエディンバラ公はギリシャの人 パルテノンは英国アイビー風な植物


暗い空に浮かぶ建築が巷間言われるパルテノン神殿かどうか分からなかった。どうやらそのようです。遠くから丘を見ると、いささか異様な感じを受けます。丘だけが、周囲と無関係に盛り上がっている。木も緑も無く、恐ろしく"不自然”に見える。いつからこうなのか?時代を経るごとに辺りが住宅に侵食され、麓まで他の部分と同じ高さに土取りされてしまった感がする。

Acropolis 02

ギリシャの重要産業の一つは明らかに観光。日本で言えば京都のように、隅から隅まで観光地とギリシャ娘が投げやりに言う。他の一つは造船・海運でしょうか。たしかジャックリーンと言ったケネディー未亡人が海運業富豪オナシスと再婚して知られるようになった。ギリシャ3千とか5千とかの島嶼数とバルカン先端位置を考えると、海洋性産業は自然かも知れない。欧州屈指の船舶を有しているらしい。もう一つはオリーブと葡萄の農業が盛ん。普通のレストランで、ニンニク塊をそのままぎょうさん転がす料理はオリーブの葉と油に満ち満ちている。それにワインを喉に通すと、小さな大和男子も女子も目を白黒させるのでは…

ギリシャ債務危機について初めて”日記した”時、独蘭(だけじゃないです…)に多くのギリシャ人父親を持つ子供たちがいると書きました。10人くらい知っていて、たまたま全員の母親が独欄の人です。たまたま”その”母親達は離婚して独りになっています。40近い気さくなミックは父親ちがいの三人兄姉持ちで、彼女自身は母親のヴァカンス愛の結晶なんです。

父親姓パンテラーラスを名乗り、毎年のように父親の停泊地ピレウスやロスアンジェルスに遊ぶ。お国柄、船長で優雅な生活らしい。ギリシャのヴァカンス系と言うのもおかしいですが、娘はその初期世代になります。軍事政権の1970年頃、北から南へのヴァカンスが一般化したからです。息子の元クラスメートで今二十過ぎのギリシャ的ブルネット嬢がいます。その後はインドシナ半島アジア観光ブームが起こり、地中海系は少し閑散となるようです。

地を這うParthenocissus quinquefolia 002-3 逸出Kranenburg

「パルテノンの」と言っていいような属名に思える。その属になっている植物の地を這う姿。紅くなった葉とまだ緑のままのが混ざっています。コントラストがはっきりして、愛でる価値がある。盆栽や鉢植えを育てることに無知で器量に欠け、長靴ばきでこう言う場所に入るしかないのです。北緯52度半ほどの楢/樫の類は葉を落しながら、5枚葉つきの蔓を天辺まで巻きつかせている場合があります。もちろん珍しい例になる。帰化していると言っても、日本イタドリのような大成功草に比べ物になりません。

一度25mはある大木の天辺まで上っている個体に出くわし、感嘆しました。25mクライミングは水や栄養物運搬に関しこの程度のつる性樹木の限界と思われるからです。翌年に訪ねますと、楢の伐採に巻き込まれ姿を消していた。よくある些細な整備事業ながら、こう言うときは悲しくションボリしてしまうのです。

Acropolis 01

神殿と言う趣よりも、廃墟そのものです。周囲に岩壁(イワカベ)があるようで、昔から孤立した丘だったのか? 65万都市の中心に岩石がざらざら剥きだしになっている。異様な光景ですね。丘の上の右に2つほど柱の林立が見えて、アクロポリスは複合建築群だったのでしょう。法隆寺は木造としての複合建築群では世界最古で、伽藍域は広大です。7世紀初めと紀元前の??パルテノンと相当な年代差があります。なにより美的感性が違う…まざまざ、そう私は感じます。

ナナ・ムスクリと言うオバサンの歌手がいます。失礼ですが、若い時を知らないだけ。若い女性は常に素晴らしい。と書くとスケベ老体の典型に響きますが、ただの男とは左様な面があります。ナナサンは日本にもファンが多く、有名だと聞きます。ギリシャ文字をアルファベットに転写して読み、それを再び仮名に転写しているので、実際の発声に近いのかどうか? ミックに尋ねようと思いながら、そのままになっています。

ナナは七に通じ、味のある語彙と個人的に思います。植物分類と言うほどでありませんが、植木屋はこの語彙を頻繁に用いる。通常種(ツウジョウシュ)を無理やり小型に仕立てると、例えばダグラスモミのブルーのナナと名付ける。矮小と言う漢字に相当する。対象は庭木ですから、ほぼ全ての樹種にnanaが出現します。

造園史は古く長く、一つの仲間に多くのナナが作出されます。すると色味や葉形など他の特徴をnanaに加え特定できるようにします。植木業界は分類学と無関係ですから、ムスクリのオバサンがユネスコ慈善公演する時は沢山の小鉢にnanaをつけたりしたと思われるのです。

ヴァージニアからビーバーの皮と共に船荷になり渡海したと言っても、その自生土地名はまだ女王エリザベスのアザナをもらっていませんでした。ゆえに、ファイブ・フィンガーズ、あるいは同じ蔓だからインディアン・アイビーのような呼ばれ方をした筈。16→17世紀替わりの頃、老境(70に近い)の女王自身がこの植物に接した可能性があると思います。国民に大変な人気のある元首ですから、新大陸からやってきた珍しい獣の皮やその楽器や樹木の展覧会に貴賓として出席する機会があるからです。

パルテノン属Parthenocissus quinquefolia  003-1 Bloemen
5本雄蕊や受精後の果実なり初めが見える。Parthenocissus属で何処でパルテノンと縁続きなのか分からない。そう言えば甲子園を覆うナツヅタもギリシャ神殿絡み。球児の神殿と屁理屈をこねよう。

現在エリザベス二世はちょうど豪州訪問をされている頃。大事な王室女子の義務を果たされ、きちんと子息子女を残されている。一世は4世紀後の自分の名を継ぐ血繋がり(と言えども、叔母の嫁いだスコットランド・スチュワートに一端引き返し、その血筋はのち大陸経由で戻ってくるなど面倒でした)である末裔のふくよかな健康ぶりに驚き、目を細め喜んでいるでしょう。血筋繁栄のために死の床に就く前に後継者を定め、公務に尽くしたエリザベス一世は殆ど常にギスギスだったと伝えられますから。

エリザベス二世をキャベッジと愛称で呼ぶのは旦那です。新婚時キャベツの味がしたのでしょうかね。彼の出自はギリシャに半分、あと半分をデンマーク・ノルウェイに負うらしい。典型的欧州ごたまぜ王室の所産です。これは叔父・叔母・イトコ・ハトコが全欧に散らばって、再び睦まじあう近親社会ですから、現代医学とモラルの反対側にあるものです。

エディバラ公位を持つ旦那は公式の場で上さんの影を踏まず、穏やかに付き添い同行する。夫婦は何処か先祖で血を共有して、従って夫婦円満…。充分な尊敬を、アイルランドを除き、ブリテン大方から集めているように思われます。旦那の公爵はギリシャで育ち、もし王政が廃止されず、もしエリザベス二世と結婚しなかったならば、国王になっていたであろう人物です。このごろ故郷ギリシャへの心配は尽きないでしょう。

デモと違うギリシャ街頭風景を見ると、意外に静か。騒いでも最早どうにもなら無いからかも。ナナ・ムスクリやオナシスや、左団扇の人々は既にスイスや他ユーロー国に資産を移し、ギリシャ大方の銀行は空っぽに近いと言う人がいました。散々、ラクチンしたのをごまかした後のツケ払いだから、仕方ないと言うドイツ人は多い。スロバキアの街頭で、どうしてお金持ちの国を貧しい私たちが助けないといけないの?と答えている若い母親が思い浮かぶ。

111104 G20 Canne
カンヌG20サミットは何のことは無いギリシャ/ユーロ危機サミット。メルケル女子ともう一人のブロンド氏は丁抹新首相でしょうか? その右(中の写真)がパパンドレウと話すポンプイEU大統領。パパンドレウ氏はG20でなく、呼び出された格好。西班牙と伊太利亜の問題国の二人の顔も見え、こう言う内輪で喋る本音が効くんですね。  

勝手に購読しているFTことFinancial Timesから先ほどG20サミットのレポートが届きました。パパンドレウ首相は昨日起こしたショック津波の責任を問われ、社民与党の同僚からも批判を受ける。離反者が出ているらしい。しかし彼は辞職をせず頑張るとあり、以下の数字をあげる。ギリシャは総国内生産GDPの157,7%の債務を負い、同じく9,5%の赤字予算を組み、成長率マイナス3.5% … なんだ昔や今の日本の抱える債務比率と変わらないのではないかと思ったりしますが、間違いかしら? 

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ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
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