ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

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Nature 雑草 フローラ/ファウナ

野菊はキクでなかった 野辺の花 霜が降りてもまけない花 


zomerfijnstraal
11月12日午前。夏の光線≒zomerstraal。ストラールは細い花びらの表現。ギラギラ光る夏陽に負けない表情を述べる熟語では。"冬の光条"なら雪を背景に凛々しく咲く高山花に似合う。

霜が降りても負けないうすむらさき色の"野菊''をキク属範疇で、私は知らない。今朝シモがおりたが、前庭の"夏の光線"は驚かず。相変わらず元気に咲いている。16世紀末から17世紀初めに渡来してズーズシクのさばっているから、初霜や初雪でアーそうですかと店じまい出来ないだろう。咲き続ける花々を見てフト思い当たった。菊人形のキクも、春菊のキクも、イエギクのキクも全てキク属に属する花。この属は人の手を介した園芸種だけと言う事実に気がついた。

物語“野菊の墓"の伊藤左千夫、歌"野菊"の石森、二人が見た野生の菊はキク属でない"ノギク”だったんですね。そんなことに気がつかなかったのは頭が固うなってきた…ハンセイ。野菊はヨメナやムカシヨモギ、シカギクの仲間をきっと言うのでしょう。これら三つの属の草花は雑草の趣ありて粗野に丈夫に群れて咲く。群れるのは種子の集中性とその発芽性が勝れていることで、キカン坊/オテンバ娘の趣あり。

ヒメジョオン’

蕾にかすかに紫が走る。白い地に紫や赤味が差す愛らしい代表はヒナギクだ。ヒメジョオンの同系ハルジオンにも見られ、色が互いに重なる/にじみあうのは誰もが美しく粋だと感じる…。一番目の画像のような全開の状態で、殆ど白でありながら紫味を匂わせる個体も珍しくありません。しもふさ(下総は千葉の旧名)がメロディー創りをした頃、ハルジオンもヒメジョオンも既にあちこちに帰化していました。北米出自これらの"野菊”が歌つくりに力を貸したと疑ってもいいでしょう。

児童文学に一生を捧げた石森は彼のノギクを、うすむらさきよ/小寒い風/霜に負けない…としっかり観察して詠いこんでいます。候補はうすむらさき色のヨメナ、緑葉のもつれるシカギク、上に上げた北米からの二種になる。これら"野菊”には捨てがたい野趣が感じられる。当然ながら、人間の手を煩わす"キク”でないからだ。
  
秋の日ざしをあびてとぶ
とんぼをかろく休ませて          
しずかに咲いた野辺の花
やさしい野菊 うすむらさきよ

  「野菊:2番」 石森延男/作詞 下総皖一/ 作曲

Zomerstraal lozetjes

一枚目のような霜に負けずに白い舌状花をだす個体と同時に、地面に出てきたばかりの根生葉が共存する。根生葉は茎を伸ばさず、その状態で冬を迎えるのだと思う。100%確認したんではありません。10中8~9、これらのロゼット葉は来年の夏まで待つだろう。生える場所条件によって開花が1年以内の場合も2年目に入る長丁場もあり得る。すると一年生草とも二年生草ともいえるか? 雑草/草花が辞典記述に従わねばならない理由はないから…。

居候する小兎バニー君が食べない"ヤコブ十字草”はセネシオ属で黄色い。菊科植物に黄色の花持ちは非常に多い。園芸キクには色調見本を一回りするほどの多色が揃っている。野菊にも黄色を加えて許されるなら、十字花(=セネシオ=キオン)属や他属の多くが加わり賑やかになる。しかし大きな見事なヒマワリを"野菊”にしてしまうのはやはりイカンですな!

シカギクは日本に群れに群れて自生するそうだ。周囲の白い花弁と中央の黄色筒花の集合を見ると、ヨーロッパのカミツレかカミツレモドキと間違える。互いに近縁種と思われる。いつかこの目で確認出きるといいのですが。

野菊の範疇を、かすかなウスムラサキ色と白との小さな花に限定するならば、伊藤左千夫と石野延男がイメージする世界を共有できるような気がする。ただし「けだかく清く」と言うくだりは意地悪っぽい「小寒い風」との対照ながら、大正/昭和前期の少女趣味…と言う気がしないでもない。わが荒れ庭の「夏の光条」ことヒメジョオンをしかと見て、「気高く清く」と感じる方がいらっしゃれば、もちろん異議を唱えるものではありません。

遠い山から吹いて来る
小寒い風にゆれながら    
けだかく清くにおう花
きれいな野菊 うすむらさきよ

     「野菊:1番」
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ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
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