ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

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Hacking, Spy and Battle of secuarity

テームズの霧

ショーン・ホアーが昨日自宅で亡くなった。Metが調査している。自殺か他殺か?酒と薬漬かりの単なる事故か? 彼は2002年当時のニュース・オブ・ジ・ワールドのショービズ担当の記者。少女ミリー携帯電話の盗聴事情に通じる内部の人。

彼は口笛を吹いた。その犯罪行為を外部に漏らしたのだ。内部告発者を口笛吹きと言うのだから、粋な発想ではないか。美人に口笛吹く`羨望と言うか軽いジョークやお褒め`と多少似ているかも。だがこっちの口笛は深刻な場合が多い。それを聞いたのはザ・ガーディアン紙30年のヴェテラン記者、ニック・デーヴィスだ。

 

レベッカやアンディーの差配する編集部内の揉め事に起因するのか。不味い職場事情を外部に口外するのは国を問わず企業を問わず、一般に敬遠されまず実行されない。左遷されるのが落ちだから。ホアーは酒好きで荒れていたと言われる。それでNoWを離れ同系紙サンに移った。その分、気楽になり口笛を吹けたと思われる。昨年9月ニューヨーク・タイムズの記事、アンディ-・コールソンが盗聴を薦めたという細部情報の出所は彼である。

しかし既におひざ元の英国で、53才デーヴィスがホーン・ハッキングを追跡調査。証拠を集め、記事を書き、本も上梓している。今回の米英を揺るがすスキャンダルを発掘した言わば功績人と言うべきだ。

ニュース・インターナショナル傘下の新聞はあまり書かないが、ガーディアンやインディペンダントは保守党批判をいとわない。ブリテン新聞における政治の立ち位置は日本の一見ニュートラルと違い、はっきりとしている。だから選挙に於いて"堂々と”政治主張を行う。今回、事実を露出したのは国民/民主主義‘後見役‘、ガーディアン。

ついこの間まで、ブリテンメディア沈黙の壁はびくともしなかった。コールソンはキャメロンとチェスを打ちながら、ガーディアンへの詳細情報出所がホアーであることなどを伝え、それをマードック新聞との連携で巧みに押さえ込む作戦をアドヴァイスしたかも知れない…。

ホアーは全てを知る重要な”鍵”。もと上司コールソンにとって厄介な荷物。ホアーはMetの盗聴捜査チームに「関与なし、一切知らぬ存ぜず」コールソン証言について、「嘘も嘘、大嘘」と明言。

ホアー聴取やそのほか調査結果を公開せず、捜査継続の必要無しと2009年7月に蓋をしたのがMet の次席ジョンYates 。イェイツ はNoW副編集長Neil Wallisを2009年9月から1年 報道コンサルタントとして迎える。ウォーリスは元上司コールソンと親しく、既にイェイツとも互いに周知であり、彼等にとって`事件`に蓋をするのは自然だった。

こうして捜査は終了した。心配事がなくなったスティーヴンソンはゆうゆうタブロイド紙提供の三週間の豪華休養地へ出かけた。警察に限らず官僚トップにとって閣僚と同じように左様な招待を受けるのは欧米でも当たり前の恩恵と受け止めるのだ。アラブやアフリカ独裁諸国から家族ぐるみ休暇を受け断る政治家はいない。共産支那に招待視察に行く日本国会議員と同じだ。この春に仏外務大臣が辞任せざるを得なかったのは、スティーブンソン先例になる。

昨日、その警察親分が辞任した。すると2番目イェイツも耐えられず辞任せざるを得ない。将棋倒しで2人を補佐したイェイツの友人のD.フェドルシオ報道官も辞任。D,Fもウォリス採用に当然かかわり、また長い在職期間にヤ-ド組織で力を蓄えNIトップ旧ヒントンに新ブロークスとの利害関係があるとされる。

スコットランドヤードのトップ9人中、3人がこの2日間で蒸発してしまった。一国の治安を守る組織が、国を動かす政府首脳と、それを支持する強力メディアとツーツーの仲良しクラブであったと言う風景に見えてくる。報道統制で軍艦マーチの後に続く大本営発表、そして支那・露西亜を除き正式政府でなくなったガダフィー・リビアのイブラハム某の昨日声明「アメリカとの問題解決の対話を開始した」などの白々しさまで行かないけれど…

演説上手なDキャメロンが本当にコールソンから口笛を吹くホアー事情を知らされていたのであれば、その時点で価値ある情報だから役にたつ。スキャンダル浮上の現在、逆にこれが首相の傷になる。そこから少し血がにじんでいる程度だから、リチャード・ニクソンや田中角栄まで行くまい。おおかたの昨日今日の観測である。

今朝News corp.のウェブサイトが集中攻撃を受けパンク。NI子会社The Sunタブロイドサイトはかつての任天堂ハッカーによって攻撃され、休止に入った。かたやウィキリーク設置者の口座封鎖をおこなった銀行を攻撃したアノニマス(匿名)米蘭英メンバー逮捕のニュースが流れた。

先の金曜日までNIのCEOだったRブロークスのハンドバックが彼女と旦那の住むアパートメント地下駐車場で見つかった。ホーンハッキング関連情報が詰まったラップトップ含みで、住まいから盗み取られ、何らかの理由で投げ捨てられた? Dキャメロンン友人で旦那Charlieブロークスが駆けつけ警官に返却を求めたけれど、Metはさらに調査するようだ。

通りがかりの女性たちが、現場に群がる報道陣のインタヴューに答えて曰く;
A> 個人女性のハンドバックなのよ、ハッキングと関係ないでしょう。
B> 誰がどうして盗んだの? 私の国ってまだマタハリ時代なの?
C> レベッカはやっぱり盗聴に初めから関係しているから、ドウラー家族の為にも徹底的に調べるべきだわ。

ウエストミンスターに於いて、各党から選抜された議員10名が、まず昨日辞任のヤード・コミッショーナー(最高責任者≒親分)Pスティーブンソンと次席Jイェイツを公聴。文化・スポーツ・メディアを扱う下院の委員会。こうした委員会は欧米で良く開かれます。あいにく日本の例に疎いながら、しばしば質問者の勉強不足が目立ったり、裁判官ぶったりする議員がいて、シラッーッとなったりする。しかし今回のごとき大事件だと晴れの舞台だから、全員頑張りますよね。

警察トップと言うのは総理が関係する事件になると気を使う。どうしようと密かに補佐官にネゴったりるする。昨年9月、首相官邸の報道官は野党時代から引き続いてコールソンだった。そのコールソンがフォーンハッキング捜査の中心容疑者だから、次席イェィツがキャメロンの主席補佐官Ed Llewellynに相談メイルを送った。

公開されたメイルには「互いの利益の為にこの相談事はなかったことにしよう」と言う補佐官氏の首相を巻き込ませない配慮が伺える。これを受けてMetコミッショナーは事件の繊細さに戸惑ったという。コミッショナー補佐イェイツはなるほどと理解した。首相を巻き添えにしないと言う暗示が調査の幕引きに繋がる要因になっただろう…。

やがてRとJマードック親子が登場、全てのサテライト局がほぼ同時実況を始めた。世界百何番目の大長者、80才実業家はさすがにカクシャクとしている。そう言えば幼い2人子供持ちの3人目若い細君が後ろに控えておりました。I knew nothing about A, B, etc.異なる細部の質問で知らなかった亊を老人は繰り返す。世界で5万3千人を雇い、NoW売上は1%なのだから、スキャンダル細部をいちいちを知る分けが無い。しかしロンドン在住の息子は承知していなければならない…。

ジェームスは2人目妻の子でNews corpのCOO(Chief Operating Officer)だそうで、実質上はマードック・メディア帝国の責任者。若干39才だから、絶対君主の世継ぎやムバラクやガダフィーなど独裁者の息子と同じ亊。父親は耳が遠くスキャンダルに関わりたくないように思われる。だが、息子マードックを除いて、2002年盗聴をして牢屋入りの私立探偵たちに代償の`高給`支払を誰がOKを出せるだろう。

彼等の公聴会対策は、誠実・正直を示すこと;「申し訳ない心から謝ります」。独立した調査委員会による本格的捜査がこれから始まる。一年後か、いずれ諸点について分厚い詳細な報告書が出るだろう。今日の聞き取り会に関して、総じて大きな驚きはなかった。ドラマは全く別の場面で起こった。

18時頃、会場バックベンチから一人の男が突然マードックに近づきカスタードパイを顔に押し付けようとした。数秒のことだった。すると後ろで夫を見守っていた中国系30才妻ウェンディ―が素早く男に迫り、パイごと男をバシッと押し倒すように払いのけたのである。中国武芸の成せるワザ…妻とはこうありたい見本ではないか! 

スキャンダルはじめに直ぐにスポットライトを浴びたのはレベッカ・ブロークス。彼女は独りで静かに質問に応えた。上のライブシーンで想像していただけるだろう。焦点は官邸の主それぞれTブレア、Gブラウン、Dキャメロンとの親密度。例えば1年間の電話頻度について慎重に答えていたが、相当な気軽さで国家の代表から情報を得ていた印象を受ける。

NIのトップジャーナリスト故と言うより、背後のマードック帝王故の首相への影響力と採るべきだ。NoWによる探偵を用いる取材を知っていると認めたが、誘惑殺害されたミリーの核心事件については徹底的にシラバックレタ。コールソンと机を並べながら、あり得ない話だが、認めるとコールソンのように監獄滞在しなければならないから。女の立場を生かしながら、ここでは潔白を主張できる。

しかしマードック親子のシラバックレを含め、今後Metの実証捜査と共にどう進展するか…だ。それは米国FBIの0911犠牲者への盗聴捜査と並行するから、マードック帝国崩壊のプロセスと言えるだろう。レッドヘアー時の人は捜査100%協力すると言うから、当分明りの輪から逃げ出せない。再逮捕も充分ありうるだろう。

盗聴を直截指揮したと疑われるAコールソンそしてニール・ウォーリスと近いダウニングストリート10番地の主か、その補佐官か、もしも彼等がスコットランドヤード即ちMet捜査に介入したような証拠が見つかれば、首相の犯罪っぽくなる。保守党が弱体化するのは明らかで、与党を組む自由民主党絡みで、テームズの霧のような先行きだ。


[記 2011-07-20]
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ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
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