ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

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Hacking, Spy and Battle of secuarity

レべッカと旦那チャーリー・ブルックスの逮捕

号外と言う新聞は、今でも生きているのだろうか? 電報はどうだろう?
テレビもインタネットも無い時代の懐かしき手段になったと思うのだが…。

本稿は号外である。
ブリテン盗聴スキャンダルの号外だ。私がびっくりしているのではなく、ユナイティド・キングダム中が湧きかえっている。レべッカ・ブルックスが逮捕された。二度目で今回は二日に終わるのではなく、本格的な逮捕のような雰囲気である。しかし人々にとって号外たる値打ちはレべッカの亭主チャーリーが共に逮捕されたこと。他3名も逮捕された。警察の初めの声明は43才と49才の夫婦を早朝に逮捕したというものだった。名前を言ってはいけないんですね。

Chary Bbekka

レべッカの旦那は馬を商う。ブリテンの馬と言うのは格別のビジネスである。女王が馬気違いだから、上流社会のシンボルだ。チャーリー・ブルックスはデーヴィット・キャメロンのイートン校同級である。デーヴィッドはチャーリー厩舎の馬に乗る。彼の選挙区は10㎞以内にある。互いに極めて親しい。ブルックス夫妻はキャメロンにとってかけがいの無い仲間である。

ルパート・マードックが歴代首相を自由に訪れたように、レべッカはダウイング・ストリート10番にいつでも自由に出入りした。ニュース・インターナショナル(NI)社長と言う箔がついている。37才ほどで統括会社NIのトップ。NIは、スキャンダル再浮上後に長い歴史を閉じざるを得なかったニュース・オブ・ザ・ワールド(NOW)に加え、サン/タイムズ/サンデー・タイムの3紙を出版する。若くしてしかも女性である。切れ者ですごいやり手に違いないと…、そして夢のようなキャリアーを実現したと巷の話題になった。

飛ぶように社会階層の最上部になった理由がある。NOWで秘書業をしている30才の頃、メディア帝王Rマードックの目に留まった。編集者に格上げになり、2005年にサン編集部幹部に移籍。将来への布石であろう。わずか2年後に統括会社々長になる。抜擢でなく、ボスの予定通りだ。オーナーに可愛がられた(いかなる関係があったかと言うのはNOWやサンと言うゴシップ紙に属する)。

昨年6月スキャンダルがガーディアン記者の努力で再浮上した時、彼女はマードック系以外のメディアから激しい批判を浴びた。これを受けて、US本社のルパートが述べた初の言葉が異例と言うか、記憶に残る。曰く;第一のプライオリティーは(レベッカの)救済である。自分のUK部分である企業でなく、辛い目に合っている個人の救済なのだ。オーナーはあたかも身内として彼女を遇しているのだ。37才にしてエグゼクティブになって不思議でない。

スキャンダルは殺害後の少女の携帯盗聴に端を発した。レベッカが数名の責任編集者の一人として、NOWを取り仕切っている時だ。詳細を知り話題作りのために彼等は盗聴探偵を雇っていた。10年前のスキャンダルは既に多くのNOW逮捕者を出し、何回もの裁判と議会公聴会を経ている。しかし社会問題として大きな注目を浴びることがなかった。なぜならNIと傘下のブリテン組織あげてカバーリング(隠蔽)を行ってきたからである。

隠蔽はEメイルの入れ替えと言った証拠隠滅、警察官の買収、被害者への口封じのための高額支払などすべてにわたる。昨年早い夏ころ、議会公聴会で責任者マードック親子とレベッカが問われた。しかし彼らは知らぬ存ぜず、真面目を装い通す。この時点で事件の輪郭が全く見えていなかったせいである。

とは言え、新事実が出始めこの過程で、国家UK治安に責任を持つ警察庁(メトロポリタンン=ロンドン警視庁=スコットランド・ヤードなどと言われる)幹部のNI接待が明らかになり、長官サー・ポール・スティーブンソンを含むトップ3名が辞任。続いて当時の統括会社責任者で、ルパート半世紀の片腕ヒントンが、ウォールストリート・ジャーナル/ダウジョーンズ両社CEOを退いた。ニュースコープNo2の辞任はボス・ルパートを守る防壁だと言われるが。

公聴委員会と同時に、幹部を更新したメトロポリタンンは汚辱を取り除くべき、10年前に遡る徹底調査・捜索チームを立ち上げる。オペレーション・ウィーティングと名付け、ネット上と内部のディジタル情報収集と聞き込みや関係者の再取調べ。一方、検事リヴァーソンを頭とする関係者聞き取り委員会が発足。逮捕された探偵や記者を含め、多くの被害者や旧警察官などに真実を証言する宣誓の上、実体験を質疑する大掛かりな委員会だ。[参照;本テーマの過去記事]

数か月を経て、なお継続中だ。これまでの膨大な証言から、NI傘下の組織すべてが盗聴による記事作りをしていた事実が明るみになってきた。今年に入り、サンの編集者/記者たちが逮捕された。彼等の不正盗聴取材が盛んな時、責任者はレベッカである。今日の彼らの逮捕はメトロポリタンが行った少なくとも12時間にわたる彼等への尋問調査の結果である。

つい先週に、ブリテン民間サテライト大手のスカイTV(社長がジェームス)とレべッカ辞任の後NI社長とを兼ねたルパート息子ジェームス・マードックがブリテンのすべての職から身を引いた。公聴会での「盗聴も口封じ弁償も知らなかった」と言う知らぬ存ぜずの証言がリヴァーソン委員会や他多くの状況証拠から、もはや信憑性を疑われるようになったから…。ブリテンの土地に居づらいのは理解される。

2度目のレべッカ逮捕理由は、編集者当時に盗聴に関わり知っていた疑いでは最早ないであろう。彼女も長いこれまでを通じ、常にしらばっくれてきたが、あまりにも滑稽且つあり得ない主張に思われる。それよりも肝要な点は、例えば2007年以降の部下である編集者やお抱え探偵たちの疑惑をカバーリングしてきたことだろう。そのために彼女はジェームスに並び、収監された協力者への補填支払(秘密を守った代償)などを決裁してきたと考えられる。

10年に及ぶ幾度もの警察調査/捜索と裁判過程で、数多くの有名無名の被害者あるいは時に警察官にも賄賂にあたる隠蔽工作に関わってきたと考えるのが自然であろう。2度目の逮捕理由は、分かり易く言えば、事件本質を故意にゆがめる謀略性と思われる。もしこうした罪に問われる場合、公式には終身収監だそうだ。具体的な罪のあれこれがまだ証明されていないから、恐らく数年の監獄入りかもしれない。

なぜ号外的な話題になっているか? 人々の関心はチャーリーの逮捕だと思う。彼が何処に関わっているのか? メトロポリタン捜索チームは何を見つけたのだろう? 分かっているのは彼は宰相の親友と言うことだけ。ほんとに彼がワイフの盗聴問題に関与しているなら、キャメロン自身に火の粉がかかるケースがあり得よう。

思い出されるのは首相就任後に、官邸の筆頭スポークスマンとして、賢人のアドヴァイスにもかかわらず、レべッカのNOW同僚アンディ・コウルソンを強引に採用したお粗末である。結局当人の辞職にいたり、「この件で学んだことは多い」と真っ赤な顔でキャメロンは議会で弁解答弁している。

DSC_2005.jpg

オックスフォードシェアーの草原に何棟もの建物が並ぶカントリーハウス。小さな馬場と厩舎らしき部分が見える。火曜日05~07早朝に夫婦は逮捕された。正午頃からマードック自身のスカイサテライト局を始め、BBCも繰り返し号外を流している。日本の24時間サテライト局HKworldは今回これを報道するかも…、どうだろう。と書いているうちに夫妻と他名前の不明な3名は保釈金によって釈放されたそうだ。彼らは金持ちだが、保釈金を出したのはNIであろう。

オバマを二日間訪ねているキャメロンはUSで、逮捕劇について「確かに、レべッカと亭主チャーリーとイートン以来、親密な交友をしている」と声明。それは公の事実だから、正直に述べるより他に採るべき名案はあるまい。事件の核心は、ブリテン王様連合国家の警察と政権とメディア市場が一つの企業によって浸食されると言う点である。これを知ってか知らずか、このタイミングにマードック帝国の本拠USに、ブリテン宰相が一寸横を向いているのが象徴的に思われる。しばらく、大賑わいが続くだろう。
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ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
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