ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

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Politics and economics 政治/経済

溝向こうの州議会選挙

我が村の溝向こうは今日選挙でした。ノルトライン・ウェストファーレン州のクライス(郡)クレーフェに属する村(ゲマインデ)で、皐月の好天に恵まれ、言わば恰好の選挙日。

ドイツ連邦共和国は16州からなり、それぞれ総理大臣と議会を持つ。ステイツとあざなするアメリカ合衆国とほぼ同じ国家体裁を持っているわけで、州一つ一つがかなりの自由裁量権を有しているようです。逆にそうでなければ、連邦と言えないでしょう…。EU圏内一の大国だから連邦制が似合うようにも思われる。しかし東京都より人口の少ないベルギーも3つからなる連邦国家だから、連邦とは人口の多寡で無く、地域の独立性の尊重…。と言うか、俺は俺である、汝らの干渉を受けぬと言う意思表示なのである。

Nortrhine Westfahren 地方議会選挙01

昨年九月初めの北部メクレンブルク・フォアポンメルン州と今年三月半ばの南部バーデン・ビュルテンベルク州とで、メルケルおばさん率いるCDU(キリスト教民主党)は同様の敗北。連邦政府の現連立パートナーFDP(自由民主党)は議会生存権5%に至らず、両州の政権を野党連合に明け渡さなければならなかった。

本日は北と南のあいだ、オランダ・ベルギーに接する連邦中最大の人口を擁し、選挙民1300万人の言わばドイツ要(かなめ)の地方議会選挙。SPD (社会民主党)の Hannelore Kraft(ハンネローレ・クラフト51才)が首相。一方のCDUの対立候補はNorbert Röttgen(ノルベルト・レットゲン47才)。学生時代から党員で、一次メルケル内閣で環境相だったか、今は党の副議長と選挙州の党議長である。

EU債務問題や原発と言う政治課題に加え、州内特有のあれこれイシューがある。それらは日本の新聞アサマイやゴミウリの総花記事で伺うことが出来る。ニッケイ指標で知られる新聞はたいていFT(ファイナンシャルタイムズ)の記事をそのまま翻訳掲載している。それはそれでいいのだが、選挙の要はどうやらイシューではないような雰囲気になっている。

米国共和党の大統領指名選挙の祭り騒ぎはご存知の通り。10名以上が名乗り、徐々に少なくなる。それぞれ立候補者のイシューはあり、演説会や討論会が行われる。テレビのディベイトを通じて、子供のような素朴さや知識が披露されたり、あるいは私は貴方と同じ健康で普通の市民であることがアッピールされる。最も効果的なイメージを作りあげること。選挙資金を最重要なファクターとして、そうした過程を巧みに操作し生き残ること。一言で、アメリカ式選挙は人気投票なのである。

今回の好例はミシェレ・バッハマンだろう。彼女は序盤後半で、幾つかのテーマにおいて見識を欠いたため支持をなくしたのだが、彼女のような馬力と新鮮さがドイツ議会選挙に於いても功を奏す時代になっているように思われる。

クラフト女史がバッハマン女史のような米国的陽気と言う意味ではない。50代の皺をメイクアップで被い、美しい人に見えるような映像とイメージはベースである。そして連邦政府与党案をあたかも超えるような政策を分かり易く説くこと。言い過ぎず、しかし充分なアルタナティブであると言う印象を作ること。

現在の州議会構成はCDU:67、SPD:67で拮抗。これにグリーン+同盟を加え、少数与党政権を作っている。今年ベルリンに海賊党が議席を得て、それから相当な支持を全国で得ているらしい。一方FDP:13の現有勢力が他二州と同じように半滅するだろう。するとハンネローレオバサンは左派小党をあつめて、過半数与党に衣替え出来る。それを連邦レヴェルに言い換えると、CDUに代りうる政権政党の核になることを意味する。

溝向うの村にレットゲンもクラフトのポスターも並んで、デュッセルドルフ・ケルン・ドルトムントと同じように貼ってある。雰囲気はどうも現在の州首相が圧倒的な人気を集めているように思える。何故か? 明日の開票とその分析で、よりアメリカ的な傾向が分かるだろう。
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ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
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