ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

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Politics and economics 政治/経済

拝啓 小沢一郎殿 ダイアモンドに続かれよ [茶割焼酎おでん屋 談義]

ボブ・ダイアモンド(Bob Diamond)をご存知か? 日本メディアでも広く伝えられた筈。先週からUKトップニュースの人物。彼はバークレイズ (Barclays)金融グループの大将だった。「だった」過去形は先日辞任せざるを得なかったのだ。同時にウエストミンスター議会公聴会に呼び出され、バークレイズ投資銀行の2005~2011年の違法商いを認めざるを得なかった。労働党々首ミリバンドに加え、自由民主党々首クレッグも実刑に値する疑いを調査する委員会設置を提案している。エドとニックが統一戦線を組むほど、バークレイズ事件は税金納める選挙民の怒りを買っていると言うこと。

Barclays 01
上:Bob Diamond  下:バークレイズ支店

詐欺的な金利操作は、英国FSA(Financial Services Authority)と米国CFTC(Commodity Futures Trading Commission)さらに米国法務相の調査で明らかになった。これら機関はバークレイズに290ミリオンポンド(約360億円)の罰金を課した。親分ダイアモンドの防波堤だったバークレイズ監査委員会議長Marcus Agiusが監査不行き届きの責任を取り辞任。議会/内閣/世論の全てから激しい批判が集中。ダイアモンドはチーフ・エグゼクティブ・オフィサー(CEO)を退かなければならなかった。続いて昨日チーフ・オペレーティング・オフィサーJerry del Missierも辞任。トップ3人が討死。 

資産高世界第2の金融企業グループによるスキャンダルだ。CEOはチェルシー・サッカーチームやF1のスポンサーとして文字通り``光り輝く``人物だった。2011年収入額は、年俸1.4ミリオンポンドにボーナスを含め計17mp(約21億円)。スキャンダル発覚前、2012年ボーナスと長期貢献報酬合わせて30mp(約37億円)を稼ぐ予定だった。欧米バンカー・トップは途方もない報酬を得る。違法商いを堂々と行い利益を得る。舵取りをするトップの懐は潤う仕組みになっている。

ボブ・ダイアモンドに象徴される巨大金融組織のやり口にメスが入った。米/独/瑞などの国際市場大手20行が調査対象になっている。今は昔、栄光は消える。消えなければならない。少なくとも調査機関はそう望んでいる。これはダイアモンド記事ほど大きくないが並んで報道された小沢一郎と言う日本の政治家に重なっていくような気がする。

オザワ貴殿は目白屋敷で今太閤の草履暖めをしていた人…。竹下登や金丸信と言う名も聞いたような気がする。派閥を支える若き、あるいは喝ある中堅だった人々だったか。角栄御殿に、数十億の札束が運ばれ配られた「総理の犯罪」が渦巻く頃…。

総理私邸の入り口に、確か右側に警察官ポストの小屋があった。一人だけが立てるに過ぎない電話ボックス空間を持つ三角屋根の奇妙な作り。そこから1㎞も歩かないうちに椿山荘があり、しばしば派閥会合があったらしい。40年くらい前の小さな居酒屋での雑談だ。

居酒屋と言うよりおでん屋で知られていた記憶がある。諏訪の神渡(ミワタリ)と言う酒を置いている。護国通りが目白通りにぶつかる三差路近くだから[補註1]、億万現ナマの絡む地元談義は弾んだ。ほとんど毎日、貧乏人だから22~24時まで働き、腹が減る。御飯に漬物、それにちょっと一杯と言うささやかな楽しみで暖簾をくぐる。終いに近いから、近所の常連しかコの字型付け前に残っていない。中側のつけ場と奥との間を時々お上さんと手伝いの甥タカ君が行き来している。

顔なじみは神渡の酒でなく焼酎を麦茶で割った茶碗を口に運ぶ。神渡は女性の連れと酌み交わし、独りで行く時はいつも茶割だった。おでんが無くなり、ムギチャワリの肴はお上のフサさんが「今日はこれ、取っといたから」と添えてくれるんです。白い前掛けの着物姿で白髪まじりの彼女がお袋に重なった。こんなべらぼう安値で美味い肴は椿山荘に出てこないよな!護国寺裏に住む剥げ親父が上機嫌でさけぶ。そりゃー俺だってさ、椿山荘の宴会に出たいけどね。でもあの草履取り連中の不味い顔ではなー。

椿山荘と角栄屋敷は同じ並びにあるだけで無関係だが、当時チンザンソウと言えば今太閤・角栄屋敷を意味したように思う…。チンザンソウの大番頭は金丸信だったのでは。かの御仁はいかなる政治信条を持っていたのだろう? やくざ即ち派閥あっての政治工作する顔役やー、と言う茶割が並ぶカウンター解説を覚えている。

拝啓オザワ殿、目白界隈で金丸と入れ替わり立ち代わりは貴方だった、、さっそうと若い溌剌さがあったと聞いた。政治資金配分とご婦人方議員を雰囲気溢れる豪華な椿山荘にて持て成すと言った所載もよかったそうだ。それがいつから褪せ始めたのだろう。福田政権誕生から倒閣まで、貴方の動きで聞こえてくるのは何となくウン臭くて可笑しい。

のち団体オザワ・ガールズの支那参りを聞いた時、思想/けじめ/信条と関わりなく、今太閤から可愛がられ学んだ数集めの術かと思われた。法律作りの専門家(議員)であるべきなのに、時々の法案をダシにして、政界掻き回し。幹事長時代に官僚を顎で使った権勢欲と自己浮上だけに腐心している。政治家としての真摯な人と成りが消えうせている。

人を顔つきで判断してはならない。しかし政治屋なら許されるかも知れない。貴方の表情をネットや他メディアで伺うと、何となく晴れやかになれない。背広がやけにテカテカ光っているだけだ。

Barclays 02
辞任したトップ2名 上:監査委員会議長 マルクス・アジアス 下:ミスター・バークレイズことボブ・ダイアモンド

London Interbank Offered Rate. ロンドン銀行間取引利率、ほぼ文字通りに解しても素人には分らない。簡略名はLIBOR。世界金融の中心シティー・ロンドンに集まる企業が互いに資金貸し借りする際の基準になる金利。ブリテン銀行協会(British Bankers' Association =BBA)が毎日11時にこの数字を発表する。借りる側には低い利子率が望ましい。貸す側は競争相手より、たくさん貸したい。後述するように、これがぼろ儲けに成る。

左様なことを、数日前に`観劇`したダイアモンドへの議会公聴会質疑中継から教えてもらう。各党コミッティーメンバーにも不明が多く、思わぬ質疑内容が展開され、なるほどと思うことが多い。ミスター・バークレイズだった彼は2005~2011期間、基準金利数字を実際取引の祭、低めに設定していた事実を認めた。それを知ったのは調査公表後だったそうな。その時まで操作を全く知らなかったと主張。ダイアモンド=オザワと言うフォーミュラがここで成立する。そりゃー。そう言わねばならぬ。もしも既知だっと正直に述べようなら、訴訟され監獄行きになる。

拝啓 小沢一郎殿。昨日の横文字新聞に貴殿の紹介があった。曰く;数回の新党立ち上げ。その引っ越し騒ぎに本来税金からの資金を私腹化または私的組織に横流した大物。日本政界に大きな影響力をもつ。50余名の議員と共に、現政権党を離脱、、ウンヌン。なかなか調べて辛辣な調子。日本政治家の個性や履歴がメディアネタになることは珍しい。つまり貴殿は大物なのだ。

小沢殿は知恵付く時から東京住まいだったのでは? しかし選挙は地元だと言う岩手県から出馬する。岩手から出た岳父殿が偉かったのだろうね。政治家の大方は農村地域社会を地盤にするそうだ。もしそうならば、地元のほんとの有志が何故東京っ子を許すのか、俺にはさっぱり分らん!半分白髪のオッサンが怒るように語ってくれる。茶割の焼酎の所為でなく、考えてみれば、細長列島選挙のおかしな欠陥…。地方県代表ならば、実質的な生活基盤と事実上の居住年数を出馬条件として定めるべきや~、とオッサンの力説がこだまする。

下:Jiji.comと言う時事通信ホームページ掲載の図。http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012071100885<

20Jiji.com120711ax10b.jpg


オザワ反乱と言うか民主党分離ニュースは1963年頃か、スキヤキ騒ぎを連想する。不思議なタイトルで坂本九の「見上げてごらん、夜の星を…」が米欧のヒットチャートに昇った。馬鹿にされたタイトルだが、レコード会社は日本の歌が欧米に受け入れられ稼げそうなので嬉しかったのでは?それとも日本人は生活水準の高度化と米欧化への歩みを感じ始めたのだろうか。ひょっとすると怪しからぬと思った人もいたかも知れない。 

そんな文脈に於いて共同発の政界話題はこもごものニュアンスが感じられる。ややトピック的と言うか、茶かす気分もある。一方、試練に晒され育った極東で最も長い日本議会政治の思わぬ珍事が王様連合国家UKのスキャンダルと``人間的``に呼応する。横流しと言う記述に労働党大臣(ヘリエット・ハーマンだったか)の亭主がポルノフィルムレンタル料を大臣経費で落とした話を思い出す。

貴殿の裁判に出てくる土地購入金額はボブ・ダイアモンドの年俸1.4 mp(1億7千万円 )より、かさがかかったらしい。ボーナス込だと、ダイアモンドの稼ぎが遙かに沢山の0が並ぶようだが、軍資金集めのキャリアーから推量すると、貴方の資産はダイアモンドに近いのかも知れない。そして責任者でありながら、細部は部下にまかせっきり、自身は関知していないと仰る。前伊太利亜の首相・ベルルスコーニの知らぬ存ぜぬスタイルと同工異曲の言い分け。

ベル旦那は長期政権にあって、最高裁判事たちをいとも簡単に買収できたと言われる。何十回と継続した左翼陣営からの訴訟を即席法で潜り抜けてきたのは司法独立の判事/検事たちに水面下で影響を及ぼせたからである。この日本版を松本清朝は大部の著作に表わしている。小沢一郎貴殿に迫った訴訟側は歯ぎしりして、清朝論とイタリア経緯を認めねばならなかったと思われる。

アジアスによると、5年あるいはもっと長い期間に渡り、バークレイズ担当者`個人`によって不正が行われてきたらしい。ダイアモンドとリンクせずに下位の誰か個人が行った。一人の短期証券業者がバークレイズ担当者の`個人`にEメイルを送る。いわく:今こそ千載一偶のチャンス。馬鹿かせぎが出来る。三ヵ月物を基準率より低くしてくれるなら、大歓迎する。上首尾に行ったら、将来書く自伝に(もちろん不正行為を伏せて)君の名前を金色印刷して紹介するから…。

こうした顧客の金融業者とバークレイズ担当者とが互いに鼓舞するEメイル交換が公聴会スカイ実況中継で紹介された。世界に無限にあるネットサーバーの保存有用性を評価しなければならない、と誰かが呟いた。この頃はトイッターやフェイスブックの書き込みが直ぐにサテライト中継画面に出る。ソーシャル・ネットワークが互いにリンクしつつ、功罪いずれの意味でも力を示しつつある。

バークレイズ辞任三名トップは公言する:LIBOR担当者はトップマネージャー層でなく、一つ下位の層。従ってCEOを含む重役会議に決して出る議題でなかった。オザワ新党への移管作業の担当者も同様な状況だったことになる。全責任を持ち、彼または彼らだけで新党のために財政作業をしたことになる。

金利操作は2005年に突然出てきたのではない。それは戦後半世紀を党内持ち回りの政権維持を楽しみ謳歌した自民党体質を思えば分る。ロッキードやリクルートから流れる金が派閥抗争や権力を産み出した経緯と同じで、ボブ・ダイアモンドがトップマネージャーの下位グループに属していた時、既に金利操作がおこなわれていたと考えるのが理屈にかなう。言うまでもなく、発覚後に幾つかの元銀行マネージャー・ソースによる`業界常識`が伝えられている。

それ故に、彼は牢屋にぶち込まれるのを避けるために、英国銀行総裁マーヴィン・キングの助言を受け即刻辞任し、昨夕に今年の報酬を受け取らないと神妙に記者発表する。首相キャメロンはよくぞ言ってくれたと好意的に反応する。チャンチャラ芝居に見える。それでも30億円を見限る代り、辞任`代金`と年金とを合わせ数億円を受け取ると見られる。この報酬は`金色の(手による)合意`と言われ、大陸側大手銀行も同じ相場のようだ。

金色の握手をして合意する仕来たり。支払う側は`将来それを得る`立場になり得るから合意する。縁の無い一般(ヒラ勤労者)は金の延べ棒をイメージする。銀行に限らず、組織の公私に関わらず、何らかの理由で辞めざるを得ないトップマネージャーがひっそりと、しかしホクホクしつつ受け取る`礼金`の類である。公的規制の声が強い。コモンセンスやビジネスの良心がスキャンダル浮上ごとにうたわれる。民間企業に於いて、監査メンバー高額年俸の引き換えに、当の監査委員会が了承する。それが漏れて公になり職務怠慢が分ると、アジアスのごとく``辞職``する。世間はカラクリに満ち、廻り廻っている。 

リーマンス・ブラザース倒産を契機にする2007~8年の世界金融恐慌時、UKに限ればロイヤル・バンク・オブ・スコットランドやHSBC(香港上海バンクコーポレーション)など大手軒並みが莫大な政府融資を得て半ば国有化された。これに反しバークレイズは融資無しで切り抜けたが、実体は他行に抜きんでる金利操作で苦境を凌いでいたわけ。

自民党々首ニック・クレッグは保守党と連立、副首相だから、彼の厳しい管理/監査アイディア―にキャメロンも賛成する。しかし盗聴リヴァーソン委員会が進行中で、そこまで長期になるのは避けるべきと言う現実論が強い。さもなければスキャンダルに溢れるブリテンは政府調査委員会と警察捜査の費用に悲鳴をあげねばならない。国民生活がスキャンダル解明手続き費用によって圧迫される。皮肉な風刺/笑い話になる。 

バークレイズの金利操作が法のまな板に乗っている。しかしドイツ・スイス・アメリカなど議会で金融業監督ルールが見直されるかどうか、それは分らない。ブリュッセルEU議会は欧州全体で共通ルールを作ろうという。30兆(?)ユーロのEU援助が決まった悩めるスペイン財務相は大手銀トップのボーナス無しを約束した。フィンランドとオランダの財務相は実現しないと融資を撤回すると息まくっている。大臣の微々たる年俸2~3千万円を思うと、彼らの気持ちを納得できる。

しかし大臣や官房長官ならば、むろん平議員オザワ・ガールズ諸姉妹を含め、椿山荘レヴェルのサパーやカクテル、シングルモルトの香りを毎日のように楽しめるのでは…。その議員報酬に大いなる動機を得て発奮当選したガールズが多いと、麦割焼酎ならぬ千円ぽっきり焼き鳥屋の客連中から小耳にはさんだ。雑人は雑人ゆえに、真実を聞かせてくれるのかもしれない。

汚物の象徴ダイアモンドはしばらく委員会質疑に応え、のち訴訟され収監される可能性もある。やがて過去に押し流され、舞台から消える。この近未来の想定から小さな希望を進呈する。拝啓、小沢一郎殿、岩手県の目覚める選挙民たる人々による判断に先んじ、ダイアモンドに続かれよ。 

あの目白のコの字型カウンターの貧しくも陽気な飲み仲間が懐かしい。天国に行っている彼らに、オフサのお上さんを加え、茶割の焼酎でダイアモンド=オザワの方程式が正解だったかどうかについて話をしよう。


[補注];
1.`護国通り`は勝手な思い込みで、`不忍通り`。学習院に通う皇太子の車列が不忍通りから目白通りに右折する際、信号と関わりなく優先進行していた記憶がある。
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ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
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