ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Oh every day 日々そうそう

スポーツイヴェント、№ 1, 2 & 3  [ドーピング夜話]

120723 The Gardian
ウム、マアまあの天気だ。オブザーヴァー紙のトップ写真。昨日のショットをトリミング、より鮮明にして拝借。路上販売される新聞掲載の写真について著作権侵害を申し立てる事例に不明だが、通常これらは`消耗品`と見なされる。雑草と五輪スタジアムの構図、写真部員に敬意を表してここに紹介する。[蛇足1]

ロンドン都心から東北へ5~6㎞くらいの風景。向うのスタジアムは8万人収容の陸上競技場。開会閉会式のメイン施設。この2㎞ほどの区画にオリンピック主施設が集中している。西側にヴィクトリア公園があり、大ロンドンと言う概念からだと、ロンドン五輪はロンドンど真ん中で行われるのだ。

手前のオレンジ色はヒナゲシの色変わりだろうか。ブルーはヤグルマソウに違いない。芥子/矢車草と漢字で表されるようだが、両者とも農家/農地と関わってきた半ば`家畜化`植物である。ファン・ゴッホが麦畑に混じるヤグルマソウを描いて、弟テオの上さんヨハナが後「麦畑とコーレンブルム」とタイトルを付けている。ヴィンセントはアイントホーヴェン傍の村で、ヒナゲシを含む雑草習作も残している。彼の描く花は向日葵を除き`同定`出来ない。しかし荒くうねるようなタッチに季節の典型的草花を読み取ることが出来る。122年前のヴィンセント・ファン・ゴッホがスタジアムを構図の真ん中に収め、Klaprozenとkorenbloemenを描くのを想像をしてみる。

間もなくロンドン五輪が始まる。聖火がブリテンあちこちでリレーされ、BBC夜のニュースで紹介されていた。ウーサン・ボルトは言うまでもないが、ゲイ/ブレイク/ガットキンと言った褐色の若者たちによる100m最速ドラマが2週間以内に見られる。これほどのイヴェントは他にない。100mを9.5秒前後で走れば世界記録。記録が生まれずとも、この種目と秒数はどのような大イヴェントにも勝る出来事だ、と私に思われる。

イヴェント/催しをどう定義するか? 様々な解釈があるだろう。それはおいおい出てくる…として、まずオリンピックはイヴェント中のイヴェントではないだろうか。そのシンボルが100mレースなのだ。それは「より速く、より高く、より遠くへ」肉体の空極を求める標語から明らか。肉体つまりスポーツに関するイヴェントが代表なのだ。

DSC_1004.jpg
4日間ウォーク in Nijmegen / 7月20日 最終日ゴール付近

いつから``歩く``のが行事化したのか? 日本の場合を見よう。四国遍路八八カ所が知られる。霊場廻りだと言う。やや聖地巡礼に似ている。日本に四国88カ所と同趣の仏教背景の場が多くある。これらを行事と呼ばないだろう。霊場を巡ること、それにしばしば湯治が組み合わされる。即ち`お遍路`は長く古い庶民のリクリエーションだったと思われる。

誰かがその一つを巡る企画を考え、組織を作り定期的に催すならば、初めてイヴェントになる。それがぼつぼつ出始めるのは、様々に呼ばれた○○景気渦中の高度経済成長期だったのでは。列島の南から北まで賑やかにあちこちで開催されるようになるのは``熟年``と言う言葉が定着した頃である。歩く歩け時代は豊かな熟年世代と共にスタートした。

ナイメーフェン・ウォークは欧米の無数ウォークイヴェントの基本形である。お遍路由来の日本伝統型と異なる。聖地巡礼を背景にするウォークイヴェントがあり得るだろうが、まだ私は知らない。第1次大戦後に北のライン川沿いの軍隊駐屯地から南のワール川の兵舎までの行軍訓練が嚆矢になっている。回を重ねるうちに、ガールスカウツ組織が共に歩いた。やがて開催地を重要師団のあるナイメーフェンに移し、男女を問わない一般市民を迎える行事として発展。軍隊行進が青少年(ボーイ)スカウト精神/組織と結びつき、今日の市民主体のスポーツ・ウォーク・イヴェントの形を整えたのだ。

近代五輪運動を考え尽力した功労者はクーベルタン男爵(1863-1937)(Baron de Coubertin: Pierre de Frédy)。こんにち商い抜きで成立しない五輪を見ればアングリ口を開き、こりゃナンジャと言うだろう。彼は各国王侯/政府のスポンサーを得るべく、あちこち五輪キャンペーンの旅に忙しかった。ナイメーフェンにも出向いてきているから、時間史的に見るならばスポーツイヴェントのトップは五輪、4日間ウォークはそれに続くだろうか。[蛇足2]

De Tour de France 2012 優勝者ブラッドリー・ウッギングス
Ivent industry 01 Tour de france
Bladley Wiggingsに続きチームメイトChris Froomes2位。パリ最終戦のスプリンター勝者Mark Cavendish。彼らはブリテン初めてのプロチームSky ProCyclingに属する英国人。スカイプロサイクリングは28名レーサーをかかえ、うち7名がブリテン国籍者。その3名が突出して強かったのが不思議?ブリテンメディアは歴史的快挙と連日の記事を貼っている。チームスポンサーはメディア帝王マードックによって全株取得される筈だったテレビ企業BSkyB。計画はスキャンダルによって破綻。五輪に於けるブラッドリーとフロームスの路上レース、カーヴェンディッシのスプリントレースの好成績が期待されている。

本ブログをおっかなびっくりで始めた昨年7月「トゥール・ド・フランスとブリテン」と言うのを書いている。そのエタッペで、聞いたこともないカーヴェンディッシュと言うブリテン選手が大雨をついて勝った。この季節にスポーツイヴェントで一世紀を超えるトゥール・ド・フランスが目につかない筈がなかったのである。24時間サテライトの全局は、NHKworldを含め、これを伝える。

三大自転車道路レースは伊/西/仏だが、トゥール・ド・フランスは最も過酷と言われる。イタリアとスペイン版のテレビ中継視聴率は本家フランス版の3分に1くらいだと聞く。さもあらむ。自転車イヴェントの本家故に、注目度が違うのだ。2012年昨日、恒例パリ市内グルグル最終戦で、上のカーヴェンディッシュが勝っている。総合優勝をブリテン選手がするのは史上初めて。総合2番手もブリテン島国人で、こんな珍事が何故起こったのか? 

ソウル五輪男子100m決勝はベン・ジョンソンを含む全員がドーピング染まりだった。これをなぞるのがフランス一周自転車レース史である。故に、サイクリング・ドーピング史も古く深い。五輪の陸上と水泳に並び、自転車競技はドーピング御三家のひとつと言って良い。

薬用分析技術は日ごと進歩し、Whereaboutと言うレース期間以外の滞在場所ルールなど厳しいコントロールが常時行われている。このためにあるいは、これまでのドーピング常習の大陸側の選手たちが大人しく使用を控え、活力を欠いたのだろうか。

後半、昨年3位のルクセンブルグのフランク・シェレックからドーピングをカバーする成分が検出された。彼はすぐ戦線離脱したが、ド・トゥールの全部隊に微妙な陰りを与えた。選手が服用するのはチームスタッフが用意するサプライメントや上さんが愛を込めて絞ったジュースなのだが、シェレック曰く「誰かのワナでのまされた」。ワナによる食材も風邪気味なので飲む風薬も、彼ら自身による密かな`トリートメント`も、すべて常にコントロールにひっかかる可能性はある。これは選手を含め全ての関係者の暗黙の了承事項と言うべきだろう。

10~20秒の筋肉の瞬発力を必要とする短距離選手の脚部筋肉、または投てき種目選手の腕部筋肉が目立つのは極めて自然である。しかしボディービルダー(彼らは薬物強化常習者だが…)外観になるのは激しいトレーニングの結果としてもあり得ない。女子世界記録保持者ジョイナーの1988年全米選手権当時の肉体はデビュー当時の女性美から化け物的ボディービルダー体に変化しており、男子世界記録(のち失効)ジョンソンソも同じだった。東独時代五輪メダリストに早死/疾患例が多くあるように、Florence Griffith-Joynerの若死(1959-1998)は過剰な薬物服用結果だ。

DSC_1041.jpg
この写真をオブザーヴァー紙の雑草とスタジアムの写真と比べると、後者がプロの仕事であることが分る。巻頭の拝借画像をもう一度ご覧あれ。イヴェントのオープニングを控える会場の片隅に、そんな大事と関わりなく7-8月の季節の草花が毎年と変わらず咲き乱れている。なかなかの視点と視角である。

上の如何にも雑草然とした、まとまらない写真はロンドンとほぼ同緯度と思われるドーヴァーを隔てるこちらの田舎である。色味の違うヒナゲシが見られるのは交雑というか、種子からの実生の所為である。様々な遺伝子情報が混ざる個性が発揮されていると言える。既に花びらを落とし小さな容器と仲の果実が熟成に向かっているヒナゲシも見られる。青いヤグルマソウはロンドン仲間と同じ色味だが、やや小ぶりで貧相な印象を受ける。土壌とヒナゲシとの栄養奪い合い…などビオトープ環境による。つまり彼らは名もなき土地の雑々とした田舎≒農業地帯の草に過ぎないのである。

オブザーヴァー紙の花々は元気で色もあざやか、形も寸法もそろっている。ブルトーザーが行き交いした造成土地に、偶然こんな季節の草花が群をなして咲く確率はきわめて少ない。整地されたあと充分な堆肥が行われ、開催期間に咲く相応しい草花のコンビネーションが播種されたのである[蛇足3]。ヒナゲシの果実は覚醒薬物の材料にならない。矢車草の漢方的効能に不明である。公園と言うものの性質であるが、この風景は本物の雑草でない`作り物`の野原であって、アフガニスタンやコロンビアの薬草栽培地に等しい…。

4年に1度のスポーツイヴェントはこの金曜日27日に始まる。IOC(国際五輪委員会)の薬物部門は大勢のスタッフと機器を揃えて、とりあえず出場選手5千名の検査を行っているそうだ。これまで困難とされた成長ホルモン検出の新兵器が加わったとか…。ロンドンオリンピックはドーピング・サイエンスの``シャドーオリンピック``でもある。


[蛇足]
1.日本語の掲示板にしばしば著作権/コピーライトに関する書き込みがある。時々出会う学術論文の交換掲でなくて、百花繚乱の盛況を呈する趣味世界の掲示板である。そうした中のやり取り過程で登場する法違反の指摘である。法の建前を掲げるから、著作権侵害をしたらしい書き手は恐縮しつつ丁寧に謝まる場合が多い。いつからたくさんの日本人は著作権と言った法律に敏感になったのだろう…。法律で定められ、国際的な常識だから、貴方は注意すべきだと言う忠告。ごもっともな親切であるけれど…``水戸の黄門様``に私には思えるのだ。葵の御紋を示して`天下の副将軍、、、下がりおれー`の図式。誤った法律は過去に数知れず、180度向きを変えた法律例は枚挙して余りある。加えて著作権を盾にして真の先行者を迫害抹殺する場合もある。善良な人々の掲示板に於いて、正義の月光仮面は不似合ではないか。左様な法律サマサマ諸君が明日を担う世代のさまざまな場面で、失敗を恐れない創造の芽を刈り取らないように願う。この数十年、日本が技術革新・生産性・活力において遅々として足踏みしているのは左様な行儀のよさとお上への従順さでは…。十手を振りかざす小目明し風な悪しき儒教精神を取っ払おう!

2.第1回のアテネ五輪は1896年4月に開かれ、6月半ばに三陸沖津波が発生。この津波犠牲者は2万余と言われるから2011年3月の痛ましさに近い。東京電力福島原発の計画/承認/視察に関わった官僚は例えばこの事実について知っていたと思われる。三陸沖津波の文献は幾つか知られ、江戸初期にも同様な惨事があったらしい。既にそれら過去事例と昨年の東日本地震/津波との研究/検証がなされていると思われるのだが。

3.家庭園芸用にも、野草のタネを集めたさまざま組み合わせの市販品が出ている。
ロンドン五輪会場の2㎞域に多くの樹木草花が植栽された。基幹施設が緑に溢れた公園に調和して立地しなければならない。相当な高木を含む植物はしかし根付く間もなく、少なくとも開催期間中に精彩を保つように維持管理される。ブリテン圃場業界だけで無理なので、大陸側園芸大国にオーダーが寄せられた。蘭白仏など樹/花種の知名専門業者は既に1年忙しくしているらしい。インスタント・グリーンゾーンがイヴェント後にどうなるかは、多くの事例があり、大緊縮政策に直面するUK(担当部門)に多くを期待できないかも…。

関連記事
スポンサーサイト
Comment
Trackback
Trackback URL
Comment form













管理者にだけ表示を許可する

Profile

ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
この記事にリンクを貼る

Designed by Shibata

タグリスト

access
access online
現在の閲覧者数:
Latest trackbacks
Search form

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。