ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Oh every day 日々そうそう

Facebookfeest =フェイスブック祭 : Project X Haren

オランダ北部ハーレンの16才少女・メルテの誕生日は9月21日。彼女は親しい友達たちに「みんなお祝いに来てね、大歓迎よ!」と言う誕生会通知を、フェイスブックで送った。誕生日に前もって知らせるのが普通だから、9月初め頃だろう。

ソーシャルネットワークの雄・フェイスブックには様々な機能があるそうだ(私は使わぬので知らない)。宛先は、特定個人、(親友・家族・スポーツクラブetc)グループ、不特定(つまり世界中の誰でも…多分)などを選択する。

メルテは日時と住所を添えて親しい友達だけに送ったつもりだった。しかし私的な小さな誕生会と書かなかった。その上、手違いで、不特定多数に発信されてしまった。ポートレートの可愛い女の子から「みんなお祝いに来てね」メッセージを受け取った連中は直ぐに出席返事をした。初め7000名だったそうだが、ドンドン増加。

Project X Haren Cor A

誰かが早速、Project X Harenと言う祝い祭イヴェントを計画。ロゴやポスター、さらにビルから垂らす20㎡ほどの大幕やTシャツを用意する。これもフェイスブック上で公開される。準備は着々と進み、事態を知ったメディアはこの祭り取材に備える。ハーレン市長バッツさんは警察警備の段取りを整えるため、形相をかえなければならなかった。

驚いたのは勿論メルテ本人と家族。小さなミスが村を大騒動に巻き込むのは必至である。遠くからの誕生会参加者は列車を利用する。そのNS(国鉄)無人駅からまっすぐ西に150m歩き`スタチオン・ヴェフ`に入ると、5分ほどでメルテの家である。33番は奇数だから左手にある。

1週間前になるとイヴェント参加表明数が3万人を超えた。ハーレン村は閑静な住宅地で蘭国2番め高級住宅地である。そんな村だから、緑に覆われた屋敷が並ぶ`駅通り`は両側に歩道があり相当広い。しかし、数万の祭り気分の若者たちを収めることは不可能だ。北部一の新聞が紙面とフェイスブック上に、近くの広大なフットボール場を会場とすることを通知する。

メルテのうっかりミスはUS企業フェイスブックに責任ありとする意見がある。なぜなら同様な事件が既に各国で発生しているのだ。つまり思春期の女の子をウッカリさせるような作りがいけないと言う理屈である。幼い子供たちをひっかける。それで宣伝を集める魂胆が見える。Facebookに責任あり、私も同意する。ニューヨーク上場時、一株38ドルが昨日半値に落ち込み経済面をにぎわし、そして今や社会面の常連になった感がする。

例をあげよう。ブリテン15才少女レベッカが一昨年、同じミスで2万1千人から参加返事をもらった。両親は直ぐに誕生会中止をフェイスブックで宣言。当日ハートフォードシェアー警察がレベッカ住まい周りを厳重に警戒パトロールをした。昨年6月ドイツの16才少女テレッサの場合1万6千名が出席表明、警察の警告によって実際詰めかけたのは千六百名。祭りの酒で暴徒化して10名余が逮捕されている。オーストラリア男の子の例では数万が集まったとか…。

    Tシャツが仮に1万売れれば、イヴェント計画はそこそこ元が取れるわけだ。
    Project X Haren Cor C
     祭り大好き女の子たちもメロメロ風になっている。


メルテのフェイスブック招待状を受けた同世代のある男の子はプロジェクトXほどでないが、やはり50名ほどを組織してバス1台借りて参加する計画を立てた。列車で2度の乗り換えで2時間かかるから、バスの方が簡単でまた賑やかで楽しいと言う理由。

メルテ両親が村民向けの謝辞を込め、中止声明書をだす。しかしイヴェントプロジェクトは国民の自由意志だから、もはや止めることは出来ない(と私は解釈する)。仮に警察が中止措置を採っても、不特定多数の若者たちの動きをコントロールできない。プロジェクトは自らの意志で既に動きだしているのだ。近所住民は事態を把握できるはずがない。経験したことが無いから、のんびり楽観していたようだ。まさか村民が暴行を受けようとは想像すら出来ない。

駅から歩き`駅通り`に入るところだったか、小さな白いチャペルがある。三差路だから、緩やかにカーブする歩道傍の芝生部分が広く、きっとそこではビールを飲む連中がたむろするに違いない。たまたま私はハーレンに数年いたので、33番が何処か分る。もしも千人が彼女の家に押しかけるなら、通りはもう一杯になる。21日当日、それが現実化した。彼女と家族はドアを閉めて、ひっそり息を殺していたそうだ。

21日昼にビルから大幕が切って落とされ、遠征組を含め隣州や隣町からも、祭好き男女がどっと集まり、プロジェクト・エックス・ハーレンが始まった。警察は万全をきしていた。騎馬警察も出たらしい。しかし時間が進むにつれ、酔いが回り、やはり暴徒化した。スーパーマーケットの略奪や住宅街の窓を破壊、老人住民への乱暴が起こった。

    ハーレン村の真ん中を貫く国道、駐車自転車が見事に破戒されている。
    Project X Haren Cor B
    スーパーマーケット略奪。YouTubeに様子をうかがえる。若者たちを特定するのは難しそうだ。


ソーシャルメディア犯罪と言うべき? サッカーのホリガンのような暴動煽りの25名が逮捕され、留置された。事前の警備体制が不十分だったのでは? と議会討論があった。責任者・市長も警察コミッショナーも初めてのSM・Facebookウッカリ事件で見当がつかなかった節がある。Project X Haren現象に関するヴィデオがYouTubeに既にたくさんアップされている。担当警察はこの材料を綿密に調査・検証するそうだ。するとさらに逮捕者が出るかも知れない。

ソーシャルメディアのマイナスもプラスも、途方もない展開が続くと思われる。社会体制の変革≒革命から、映画ドラマや政治議会に関わりつつ、日々そうそうたるあらゆる社会事象まで…。思わぬ使い道が発見され、驚きの波が寄せるに違いない。
関連記事
スポンサーサイト
Comment
Trackback
Trackback URL
Comment form













管理者にだけ表示を許可する

Profile

ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
この記事にリンクを貼る

Designed by Shibata

タグリスト

access
access online
現在の閲覧者数:
Latest trackbacks
Search form

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。