ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

Here&there lands 雑なるアレコレ大地

マリは 仏蘭西のアフガニスタン になる?

何故、暗黒大陸と言われたのか詳しく知らない。黒い肌の人々と闇のような知られざる世界。イメージとして昔はそうだったのだろう。昔とは、ここで大航海時代から欧州による植民地争奪戦を指す。地中海と象牙海岸の間の砂漠地帯にフランスの植民地が多かったようだ。北からアルジェリアとマリ、その東隣のブルキナファッソー。人々はフランス語(方言)を使う。モーリタニアやニジェールその他については知らない。

アルジェリアの真南がマリ北部、その東隣がリビア、、と言った地勢と国境線が分る。フランス介入後に発生した人質事件のガス採掘地 Amenasが矢印で示される。
Mali 01 Terrur site
赤い部分がイスラム過激派の支配区。南の従来の`民主政権`は首都バマコを含む薄青の部分。説明にオランデのオペレーションと記される。社会党二人目の大統領オランデのこの戦いは、フランス大多数の国民から支持されている。ジーハー信奉軍を一掃するまで戦うと、大統領は腹を括る。


マリの北半分がイスラム過激派に支配され、南への進出が激しい。北から南への難民が激増。先週、突然かつての宗主国フランスが軍隊派遣を宣言。大統領オランデの声明と同時に進駐開始だから、準備は少なくとも数ヵ月前に始まっていた。と言うより軍事態勢と外交根回しが完了したので、声明に及んだのである。

直ぐにベルギー[補註1]とノルウェイが呼応、本日の時点で大方のEU諸国がバックアップしている。過激派イスラム・ジーハーを唱える反政府軍はフランス介入を`植民地主義`と決めつける。幾つかの国が膨大な軍事物資の輸送に協力、戦争の手配が着々と進む。前線は北と南がずれて接する辺りで、その数カ所をまず空軍が3日間の予備爆撃を実施。昨日から陸軍装甲部隊が投入された。本日の夕方に一つの要地を奪回した。さすがインドシナで刺惨をなめ経験を散々積んだ大軍事国家のフランスである。

一つの疑問は;マリが、アメリカのアフガニスタンのように、仏蘭西の`アフガニスタン`になる可能性だ。2001年アルカイーダによるナインイレブン(多発テロ)を契機にして、US+UKが秋にアフガニスタン・タリバーン政権に自衛権を盾に宣戦布告。直ぐに過激イスラム政権崩壊を見たが、自爆テロなど内政不安に悩まされ12年を経過。US在住だったカルザイ大統領が先月曰く;「米軍撤退により状況好転する」。

衛星からのガス採掘サイト画像 。グーグルマップで見られる。四角いコンテナー群が置かれた住居域が見えるかどうか? 砂漠のど真中の不思議と言うか、奇怪な光景に見える。
Mali 02 Terrur site
彼が人質作戦を考えたアルジェリア人首謀者。あざなをマールボロと言い、タバコの密売でテロ資金を稼いだのが理由。アルファベットに置き換えた本名はMokhtar Belmokhtar。片目を失明したのはアフガニスタンでのアルカイダ活動中、または新米戦士の時の事故らしい。ビン・ラーデンと面識があり、直接アルジェリア地区リーダーに任命され帰国。タバコの他、テロリストの常道として麻薬商いをしている。先週のフランスのマリ介入後、充分な装備をしてガス施設を襲ったのだ。


この地下資源サイトはアルジェリア資源公社+ノルウェイStatoil+イギリスBPの共同事業。ほかアメリカ・日本・ベルギー・アイルランド・オーストラリアの企業が受注参加。これら技術者の他に、アルジェリア労働者を含め、650名が人質にされた。第一次のアルジェリア軍作戦によって、殆どが逃げ伸びた。ニジェールやモーリタニアからの報道、さらにアルジェリア政府報道など、情報が錯綜している。

第一次作戦の時、20名近いとされる日本企業員の一人はアイルランドの誰かと共に逃げ延びた…。650名の内アルジェリア人573名が無事に解放され、人質1名とテログループ18名が死亡。人質12名死亡と言うのもある。不明または死亡の推定出来ない人数は70名から30名までに渡り、手探り状態だ。

UKキャメロンは日本の阿部首相と同じで、オランダ訪問を中止。直ぐにウエストミンスターの緑長椅子から立ち上がり、テロ対応について議会答弁を行っている。MI6[補註2]の情報は期待できず、彼もアルジャゼラ以上の信頼できる状況を説明できない。人の住めないだだっ広い砂漠の米粒のようなところだから、安否を確認しようにも方法が無い。無事に救出された人々に聞く以外、現時点で情報源は無い…

アルジェリアは1993年以後、過激イスラムのテロに手を焼いている。根本は「テロに対し断固妥協しない」方針だ。英日の国民を守る責任を負う政権二人の宰相にとって、これは困る。一方マールボロの人質引換条件の一つは1991年(または1993年か)ニューヨーク・ワールドセンター爆破容疑者2名の開放である。すると彼はアメリカ国籍、さらに欧米系の人々を厳重に交換人質の対象にするだろう。候補銃殺順位として日本人[補註3]が下位に来ることはあり得ると、喋り屋`専門家`が言う。

容疑者開放を要求されたUSクリントン外相は犠牲者を最小にとどめるように望むと声明する傍ら、飛行機を近くの砂漠に着陸させ、同胞を収容している。アルジェリア・テロ殲滅部隊は再びヘリコプターを用いる第2次作戦に入るそうだ。広大なガス田に散らばる施設群にマールボロ・ジーハー部隊が巧妙に展開している、と仏蘭西サテライト局解説者が言う。もしそうならば、人質の居る建物にいかに接近する/出来る? 下手をすると、多くの犠牲者が…。

先ほどアルジェリア政府発表があった。人質テロは終了/解決と言う大ニュース。BBCもAlgeriaいずれも、ノーコメント。疑わしいニュースソースである。

[補註];
1.レオポルド2世による私設`自由コンゴ共和国`だったか、陰惨な植民地史を引きずる。黒い肌の原住民を人間と見なさない時代。少なくともドイツ小領邦家の失業貴族の末裔・レオポルドはそう扱った。
2、Military intelligence の6課。MI5が知られ第一・二次大戦のエピソーデが多い。007シリーズに必ず登場する英国情報局。
3.イラク戦争の時、政府警告にも拘らず確かボランティアとしてイラク領内に入った人がいた。この先例と違い、今回の欧米日の人々は偶然に不幸なテロ人質になった。家族の心配が痛いほど分る。無事な帰還を祈るのみである。
 
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ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
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