ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

Uprising 抗議デモ/アラブの春

ナトーの役割 ラスムッセンの残党狩り 緑と不毛


路傍にヤナギタンポポ(属)とキキョウ(属)が咲いています。例年だと、二週ほど後になるのかな?それは滅法暑い夏に出る時期で、今年のように雨続きの奇妙な夏だと今週の盛りになるのか? 記録していませんから、分かりません。人間の方も気候狂いに振り回されますね。キキョウはこの辺りのもっとも小さな種(シュ)で、`草+鈴`のような熟語で呼んでいます。キキョウ仲間を欧州で`鈴`に見立てるからです。芝生のような低い草地に出るから`草`を付けるのかもしれません。

和名でヤナギとタンポポをくっつける菊科の種(シュ)は細い柳葉に似る葉っぱと、タンポポと同じ仕組みの花のためでしょう。細長葉が標準ながら場所によって葉が広がったり、互い違いにつく間隔がギチギチになったり、茎にまだらが出たり、同じ種(シュ)と思えない個体群があり一筋縄でいきません。この`タンポポ`とキキョウはきっと仲良しで、傍の夏楢(中央欧州を代表する楢中のナラ。言わば最重要な自生樹デス)と共に‘オラガ村‘を形成しているのかも知れません。

地中海周辺の暖かい地域から10世紀も20世紀もかけて北上する植物・動物(昆虫)がたくさんあります。温暖化ゆえと言われますが、毎年30種前後の新しい帰化定着したと見なされる生物が報告されるようです。と言うことは消えてゆくのもある。あるいはさらに北へ移動するのかも…

砂漠のリビアから来た生物もあるのでは…。タンポポとキキョウがもしも咲くような環境ならば、部族社会も少し違った近代を迎えたのでは、と想像します。
数日前に始まった反乱側の信じられない攻勢が今日のトリポリ陥落をもたらしました。チョット不思議だったのですが、ふっと考えるとNATOによる協力(準備と実施)の御蔭ですね。

トリポリだけでなく、ブレガやミスラタの精油都市、ほか沢山の町の反政府側の優勢とスピーディーなトリポリへの進出は既にベンガジに出先を持つEUと各国軍事顧問団によって準備されていました。ミスラタから即席養成千名ファイターが船でトリポリ近くに揚陸。同じ戦術で西からも南からも攻め上がり、ガダフィー砦を包囲したわけですね。

USオバマ・UKキャメロン・UNバンキムーン・Fサルコジー・EUアッシュトンそれぞれが砦を落とした感想と今後の協力と希望を述べています。北大西洋条約機構の顔は小国デンマーク首相から横滑りしたAラスムッセン。前任者の蘭人Jシェッフェルを継ぎ二年前の夏に就任。

Tripoli Fallen 09

United Sates抜きでNATOは成立せず、重要なのはUSとその大統領と懇意であること。USにゴマスリ的印象を与えないことですが…。NATO史の傑物はド・ゴールやジョンソン時代のオランダのJルンス。三頭体制ソヴィエトを相手に、同じ背丈のド・ゴールと怒鳴りあえる風評を残す人物。ルンスに似たしゃがれ声は同じながら、ラスムッセンの時代は違う。冷戦去り小競り合い軍事マネージメントです。今日の演説で、リビアは今後もリビア人自身にかかっているとして、さらに必要な軍事的援助を行うことを彼は強調しました。

何故か?お分かりのようにイラク・アフガニスタンの二の舞にならぬこと。トリポリ10~20%を陣取り、まだ各地に粘る旧政権の残党がりに備えると言うこと。それは容易くないでしょう。強力な武器と十分な弾薬をまだ備えているそうです。源氏はかくまうシンパを持つ平家残党狩りに苦労したのでは。オレンジ公ウィリアムによるジャコバイン残党狩りなど欧州にも先例があります。[ウイリアムの義父Jamesのラテン語Jacobus。スコットランドとアイルランドカトリック支持者の反乱抑え]

Tripoli Fallen 11 Smoke
Tripoli Fallen 10
トリポリあちこちの旧政権側の大砲か?煙が上がっている。

ガダフィー王国を支えたのは息子たちと親族+少数の忠誠者。息子たち指揮による私設傭兵軍。何度も暗殺やクーデター計画があり、同胞を信頼できないガダフィーは隣国(チャド・ニジェール・アルジェリア等)の傭兵による親衛軍を創設した。前線の大隊長28才息子Khamis は18日ナトー空爆で戦死(未確認)。末っ子Hannibalは既にスイスの刑務所入り。長男Mohammedは一昨日自宅逮捕されたが本日夕方、傭兵一部隊の助けを得て逃走。王国の忠誠者を侮ってはならないのです。

Tripoli Fallen 08 Salf
42年の王国支配を継承予定だったガダフィー次男サルフ。2月17日蜂起勃発後、父親代わりをしばしば務める権力No2だった。逮捕されNTC(民族評議会)預かり。(復讐を恐れ)安全を保障するそうだ

「独裁者最期の初め」は確かに始まったのだが、ほんとのゴールはまだ見えない。ご存知の通り、南アフリカ・ヴェネズエラ・アルジェリアなどに既に逃走した噂はあるものの、主役の居所が不明だ。南アフリカ外務省は彼の入国を否定した。USペンタゴンは自前の情報筋から、かの大佐殿の国境越えの形跡はないと言う。するとトリポリ要塞にある秘密空間に留まっているのだろうか。それともどこかの砦の陰で機関銃構えてウツラ居眠りしているのだろうか。

CornField 02

これらを知らない平穏な北緯52度半の土地ではトウモロコシ果実が形を整えつつある。なぜ、ガダフィーの陽気なオッサンはこうした緑の畑を作ろうと思いつかなかったのだろう。42年もの長い間にしたことは、地下からの油を汲み上げ、地上に変哲もない無機質な精油所だけを作り、売上の半分を自分と家族名義でスイスとUKとUSに貯金して、半分をロシア・中国からミサイルやヘコウキ・カモフラージュユニフォームをドット買っただけなんです。国土は砂漠のままで、小さな自宅野菜園すらないような不毛を淡々と保ち続けた。 

既に欧米中の莫大な資産は凍結され、やがて新政権に移管される。彼は彼自身になんと膨大な不毛を積み重ねたのだろう。所詮は着せ替え人形演じるクラウンだったのかも知れない。

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ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
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