ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

Politics and economics 政治/経済

ベルリンに出現した海賊党  連邦国会建築



ブンデスターグまたはライッヒツターグと言われるドイツ連邦議事堂。正面ファサードは1884年着工し10年を要し完成した本来の建築。専制君主ウィリヘルム一世の時代で、ほぼ鹿鳴館時代(1883-1890)と重なるのが当然と言うべきですが、面白くもあります。両大戦で破損し、そのつど戦後に修復された。国政をつかさどる建物として、ベルリンの壁崩壊後すぐさま1990年に改築増築。螺旋状遊歩道の空間をガラスドームが覆い、ベルリン遠景シンボルの一つになっている。

ベルリン陥落か? 似たような題目を幾つも書いたような気がする。想像力の貧困デス。ベルリンの壁(8月14日)、トリポリ陥落(8月22日)。日記の題目が内容と会っていても会っていなくても良いのよ。論文じゃないんだから、、、みたいなことを誰かが言っていた。アンネ・フランクではないです。昨日はベルリンが目立ち、堂々巡りのように、ベルリンへの凱旋とかベルリンが燻っているとか、そう言う18日の休日でした。

燻っているのは確かで、FDPが生存圏5%に全く満たない。かつてコール長期政権時に内相/外相/副宰相を歴任、ドイツ外交を舵取ったディートリッヒ・ゲンシャー(84)の自由党がこのありさま。連邦議会ブンデスタクに於いて与党カンツレリン・メルケル女史が地に落ちた自由党との連立を継続し、我が保守の真髄`ユーロー通貨と新原発政策`を進めると歯を食いしばって喋っています。彼女の党は1.9%増加ですから、ベルリン州/地方議会の与党SPDより頑張ったと言えます。全国的傾向に抗しがたいとは言え、歯を食いしばる理由がある。

16州の内3つ、東京大阪京都の1都2府のような特区がある。ふつう州は都市地方区と言われる複数の都市と県や郡とから成り立ち、それら全体の選挙によって州政府が決まる。ブレーメン/ハンブルグ/ベルリンは州で同時に一つの都市地方区になっています。政治行政責任者は他州のように首相と言わず、市長です。国家職の重職度で言うと、首都ベルリン市長は連邦の首相/大統領/議会議長に継ぐのではないでしょうか。

その地方区の重職にクラウス・ヴォーメライト47才が昨夕三選されました。日欧米の大都市部に於いて革新が強いのは習いです。公務員も労働者も圧倒的に多い…。9月初めのメックレンブルグ・フォルポンメルン州選挙で勝ったジグマル・ガブリエルがヴォーメライトに並んで祝福挨拶してました。独の都市地方区3カ所も時に波乱がありますが、だいたい伝統的SPD社会民主党の牙城だと思います。[参照;9月5日の165万州選挙]

Berlin Wahl 2 Chart
左が欠けて見えない。
第一党SPD。順にキリスト教民主CDU・環境Grünen・Linke(東独共産党系譜の最左翼党)・自由党FDP・海賊党Piraten


彼はしかし前回より2%弱、支持を失っています。4年連立相手リンケも票を落とし、与党形成がどうなるか?グリューネンのヴェテラン(ベルリン区党代表・連邦議員)ルナーテ・クーナスト55才は党内で慎重に検討するそうです…。かつてシュレーデル内閣で環境省を務めた人で年月と目じりの皺を重ねても、4.4%上乗せて少女のように大はしゃぎ。保守CDUに続く17.5%なら政権与党としての資格ありでしょう。

Bundetag 01 moderne gebouw
国会の隣に並ぶ建築群。政府総務諸機関が入っているのかも知れません?左側に動物公園と言う緑地帯が広がっています。大阪東京のど真ん中にこんな広々空間があると、素晴らしいでしょうね。ベルリンに空き地のっ原は一杯あって、国土の殆どを可住地として使える国々がうらやましい。

Berlin Doom
議会屋上ドーム、観覧者はドーム窓側・螺旋道に沿い上下できる。

2006年インタネットの自由を標榜してピラーテンこと海賊党が旗揚。既成政党のようにプロ宣伝会社を巻き込む選挙キャンペーンでは勿論ない。自前ポスターからすべて手弁当で千人ほどがキャンペーンに参加。20~30代の青年たち。アラブの春を牽引する世代。明治維新も同じだったのです。主力手段は言うまでもなくインタネット・ソーシャルネットワーク。議員候補数はわずか15人、政治主張はインタネットの自由化に加えソフトドラッグ公認と無条件最低給与など、漠然としたアマチア然としている。

保守革新を問わず既にある`エスタブリッシュメント`に反抗/反対するのは一時的で政治的将来が疑問である、と例えばエスタブリッシュメントに成りきったKヴォーメライトが発言。功と名を成し、しかも市長9年目に入る人物の台詞です。こういうパターンを保守と言っても良いか。人間は一度、力の側に付くとそうなる。時に健全で道を誤らない。両刃の剣というのでしょうか…。貧しかったけれど昭和の昔は夢に溢れ素晴らしかった等のレトロ(回顧)気分とも微かにリンクするでしょう。

1980年代前半ドイツに草の根・緑の環境運動が芽生えた。全くアマチアだった。まさか政権与党になり得る``大人``になろうとは誰も考えなかった。気候変化や生態系保護…数々のテーマをこなし実際活動に関わるうちに、いつの間にか5%ラインを乗り越えるようになっていた。Rクーナストは30年前の彼女自身を海賊のリーダー若きセバスチャン・ネルツに重ねていると思いますね。次の4年後の選挙でホンマモンカどうかを試される。

Berlin Wahl 3 Welt
詳しい選挙データ。4年前と今回の票の出入りがある。ゼロからの海賊9%が目立つ

独りの海賊はないでしょう。Piratenピラーテンと言う複数言葉がひょっとすると今後日本でも世相に上るでしょうか。ブリテン諸島にも上陸して、ソーシャルネットワーク時代の一つの若々しい政治潮流を作るかも知れない。もっとも彼らはパイレイツとケーキっぽい呼び名にするのでイケマセン。

せんだってトゥッターで4つか5つの言葉を並べ「それ、ぶち壊してしまえ」と暴動をあおった19才2人が懲役5年で収監されました。SNW=個人発信情報の検閲や取締りと言う面、かたや匿名の民主性や表現の自由と言う面、これらの主題がこれからの政治課題。ドイツから起こった``環境``政治の大きなうねりを思う時、インタネット`個人自由`をばねにする海賊たちの明日を注視しましょう。
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ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
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