ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

Uprising 抗議デモ/アラブの春

革命の原則: 旧政権が倒れる時、必ず忠誠なるロイヤリスが存在する


アラブ蜂起は長期戦。中途経過をまとめると以下のような感じか。
チュニジア→エジプト→リビアが倒れ、イェーメン/バーレン/シリアが取り締まり継続して血が流れ中、モロッコ/ヨルダン/サウディアラビア/アルジェリアが妥協・改革中。細部はそれぞれ違い、ざっと見と言うのはあまり感心できませんね。実況サテライトニュースはポツリポツリ、オヤッと思うこと伝えています。その一つ:

ムッサ・イブラヒムは、リビアのトリポリ陥落寸前まで、ジャーナリストが陣取るホテルでガダフィー側のスポークスマンを務めていた。35~40だろうか、初め彼は外務大臣の通訳にすぎなかった。モウサ・コウサと言う秘密警察など長年ガダフィーに仕えた大臣が三月末、ブリテンに亡命。以来代役に立った。直ぐに親分の信任を得たらしく、政権のスポークスマンを演じる。もしも自称"大佐”が居座るなら、救国の英雄だったろう。”一国の代表”が口八丁 の彼を有頂天にさせたのでは…

Sirteとローマ字化される製油所の町がトリポリとベンガジの間にある。素直に読むとシルテで、独裁者出身地だから、”酋長”ロイヤリスがまだ抵抗を続けている。トリポリがおちても東のベンガジと繋がらず、NTC民族・政権移管コミッティーの当面第一の制圧目的地である。郊外の空港が昨日落ち、ピックアップNTCファイターズが中心部に入った。通りから通りの銃撃戦と、建物屋上に散開するロイヤリス狙撃手の排除だが、ピックアップ側のアマチア兵士達は戦い上手になり、押したり引いたり、市内制圧は時間の問題のようだ。

それはイブラヒムが脱出しようとしたことで明らかだ。首都陥落後、不明な場所から声明を出し”代表”を演じていた彼はシルテにいたわけだ。市民を盾に取り、武器弾薬大砲あり、難攻不落と法螺を吹いていた。確認されていないが、女装していたそうだ。ホントなら必死で逃げなければならなかったと言うこと。そして捕まえられた。間もなくシルテは落ちよう。

Lybia Sirte 11

上のピックアップも二ヶ月前から新たに投入されたトヨタである。据付武器も新しく、カタール/クーエイトが実質的輸送バックアップをしたらしい。英仏(≒NATO)は建前上、武器供与を出来ないので、リビア接触諸国グループによる”机下の合意”で兵站作業が実施された/されている。8月初旬に大量の大砲・連装砲・バーズカ・長筒機関銃などが通信機器やユニホームと共に、そして相当台数のピックアップが配備されている。ニッサン・ミツビシも砂漠走行車として信頼を得ている。しかしトヨタが圧倒的な事実はアフリカ市場初開拓の果実というべき?関係者は無論、シークレット余話を知っているだろう。

Lybia Sirte 10

イブラヒムは一過性の有頂天例で、この主題に属さない。しかしロマノフ帝政崩壊に伴う旧政権側の歴史上に稀なシベリア凍死悲劇や、サッダーム・フセイン政権末の漫画的崩壊劇は革命時の原則を思い出す。フセイン一味と言うか旧バース残党ロイヤリストがUSのアラブ策を変えたのだから。離れようにも離れられない主への忠誠…。あるいは人間と言うのは外目からいかに悪に見えようと仕えて来た主君に最後まで尽くす自らの”正義”を全うすると言うこと?

高名な名誉革命(1688~89)後のジェームス・スチュアート二世の追随者たち。さらにダブリン近郊で蘭統領ウィレムに破れ、従兄弟フランス王提供する宮殿に引退しても尚つづいた支援者達。宗派違いの信念と決して言えない…。何となく47士討ち入り美談と重なるのだ… と想像を飛躍させたところで(ユリウスかグレゴリオかどっちの暦か知らないけれど)時代的な共通性があるのに気づいた。

ロイヤリスト≒忠誠者、なんだ”ロシアの組合”の46才今の大統領もそうなんだ。いずれも小男だが一方は帝王プーチンに忠誠を尽くし、帝王引退すれば継承権ありと思っているんですね、きっと。
日本メディアは””ロシア統一党”としているのを今日知ったが、そう訳すと内実が見えてこないんでは?ムバラクのお抱え党は”エジプト民主党”だったし、バッシャール・アル-アッサドのシリア民主党だかも同じ趣向です。プーチンの党を統一とすると、それは俺の力で統一すると言うことでは。かたや彼を持ち上げる組合だと考えると、事実が見えてくるんです。

バッシャール とウラジミール両氏は気合が合うらしく、忠誠者の団体をしっかりと持っている。前者はまだ先行き見えません。アラブの春を初期から支えているトルコのエルドガン首相が、シリア同胞2000人以上を殺して粘るアッサドをかなりコテンパンにやっつけている。シリア在のクルド族絡みでひともめしそうです。いずれにも武器商いするロシアの後者が、するとそれにどうコメントするのか? もうひとつややこしくなります。

ともあれ、両者のロイヤリストが集まる総会をご覧ください。見事な拍手の嵐…

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ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
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