ライン・ワール・マースの狭間から、草の如し徒然の観察八景。 政ごと/商いごと/言の葉ごと/遊びごと。

Nature 雑草 フローラ/ファウナ

ブラックベリー  ヨーロッパと日本とカナダ/アメリカの豊作/不作について


山野/野原/藪に生える野イチゴをブラックベリーと今や日本でも言うのではないでしょうか。ヤブイチゴと言う人は50超え世代かも…。カナダのワイルドライフ協会でしたか、ブラックベリーのジャム作りセットをひと昔まえにインタネットで紹介していました。五大湖北の(大都市が連なっています)限りなく広い自然地帯と言うかリクリエーション公園は、今頃の秋だとブラックベリー狩りの家族連れで賑わうと書いてありました。カナダは大きな国ですから、さもあろうと納得します。

ブラックベリーと名付ける携帯電話会社が出るのも自然ですね。カナダ国旗にあしらわれる砂糖カエデと共に、カナダはブラックベリーの国なんですね。日本で想像しがたい豊かな広大さについて、カナダ(嫁がれ…)お住まいの方からチラッとお聞きしました。樹木サイトを通じた偶然の縁で、カナダの珍しい植物を見せていただきます。いつかカナダのブラックベリーはどんな種か変種かあるいは栽培品種かお聞きしてみたい。

 Braaam   Witte bloem

白い花弁のブラックベリー。市場に出す栽培種で無く、これは狭い意味で言われるヨーロッパ・ブラックベリーです。独蘭から北欧、ブリテン諸島に自生する種で、Rubus fruticosusと言う総称名で記述されています。Rubusはキイチゴ属を言い、このヨーロッパ種に対する日本自生の代表をエビガライチゴと言います。この日本種とヨーロッパ種を隣りあわせで見ると、棘の出具合と言うか表情の違いが直ぐに分かります。パット見で密集する繊細毛と棘を持つのがエビガライチゴでなかろうか…。これら欧日二つに対し、北米大陸のブラックベリーはどうなんだろう?とそんな仔細について興味があります。

USとCanadaについて地図を見ると、ニューヨークから西北に視線を伸ばすと、もう五大湖です。ナイアガラは国の境いで、湖周辺のブラックベリー仲間は連続的に植生分布している。欧州も同じで、R. fruticosusで括られる微妙に細部を違えるブラックベリーが(人に知られず)生えているわけですね。

Rubus laciniatus Willd. 003 Cutleaf Blackberry CloseUp

ブラックベリーを土地言葉でブラームと言います。上のブラームは細い切れ目が入り直ぐに分かるタイプ。葉裏を迂闊に触るとアッチと痛い。英語でカットリーフと言い、一つの独立ブラックベリー扱いです。果実味は同じと思います。ほかに私に辛うじて分かるかなーと言うのに、(訳して)アケボ/牛と言う二つがある。"普通のブラーム”の変化形とされているようです(不確かでいけませんが)。しかし気違い御仁によると、普通ブラーム変化形の数は数百から千の大台に乗ると豪語される。馬鹿と言っちゃいけません。そう言う恐るべき世界がある。タンポポですが、ほぼ同じ数ほど詳細に記述する専門書の紹介文を数年前に読み、唖然と致しました

Rubus fruticosus 003-4-2キイチゴ属Gewone braam  F020808 braam  Bruuk

樹影に育ち、独占的に地面を覆うブラックベリー。影ですから(と理由付け)、平均して五枚持ちの複葉は日向専門ブラームに比べると丸くて大振りです。影好みのブラックベリーは花も少なく、したがって実付きも良くない…と言う気がします。次のローズ色の花は影例の一つ。我村のブラックベリーも濃い桃色から真っ白までの間のカラースキームにあります。

Rubus fruticosus 003-7キイチゴ属 Rose bloem

ブリテンのワイルドライフ協会(本部は多分US…)が五つの水準で、今年のブラックベリー果実の出来具合調査を発表しました。過去十年で最も悪い結果で、ミステリアス…。太陽量/雨/温度湿度など幾つか要因のミックスなれど、これと言う主因が思い当たらないそうです。

ワイルドライフ会員がそれぞれのフィールドで不作1から豊作5まで採点するわけです。お察しの通り、3が良くも悪くもない標準の出来。北部(スコットランド等)と中部とはさっぱりで、小粒で甘みも少ない。南部(ウェールズからブライトンなど海岸沿い)は通常の出来だった。この秋にブラックベリージャムをたっぷり手作り出来るブリテン農家/家庭は少なくなりますね。

これを知って、私も思い当たることがあった。いつものように森を漕ぎぬけ、太陽が日中通して当たる廃線路を見ました。下にご覧の通り、例年と比べると貧しいです。ブリテンと同じような経度ですから、符号はあっている。栗も小粒だし、なぜでしょう?きっと蝶々やリスたちがぼやいているでしょう。 

110930 Braam 01

ほぼ毎年数キロのジャムを作ります。血を流さぬように棒と厚い防御手袋で集める。懇意な先達はヘタの除去からつぶし具合まで気配りされ、他材料との比率、練りぶりと火加減など名人芸です。恥ずかしながらこちらはエイヤーの一気済まし。ジャム作りと云えない乱暴振り…それでもブラックベリーを胚乳パンにつけて胃に入れるのは同じで、ザラっぽい風味があるといえばあるのです。この秋はブラックベリー採取を抜かします。理由があると、安心して怠けられますね。

110930 Braam 02

日本のエビガライチゴ(だけがブラックベリー仲間でありませんが)の果実成りぶりは、いかがでしょうね。分布は南北に細長いですから、豊作だったり不作だったり、いろいろかも知れません。ワイルドライフ・イン・ジャパンと言う協会支部があれば分かるのでしょうが…(グリーンピースのようなどっさり寄付金集めるお金持ち環境グリープでは無いから、サア?)。

そして、"ブラックベリー狩”の本場/老舗/本山…のカナダ事情はどうでしょうか?カナダのブラックベリーがヨーロッパ種と異なる遺伝子並びで、北米種特有の形質を会得しているなら、同じ土俵で論じられないと思いますが…。日本の"里の秋”をお楽しみ中のカナダお住まいOさん、お帰りになられたら是非パット見の印象をお知らせください。加米日独英蘭白丁etct..そろって討ち死なんて言うブラックベリー悲哀のメロディーが流れたりしないように祈りたい。Amen 

カナダはブリティッシュ・コモーン・ウェルズ…聞きなれない元植民地同盟仲良しの一員。こう言う結束を守るってのがブリテン気質でもあって感心ナレドモ、日本の紅葉狩行事にかけて"サトウカエデ狩"も共に楽しむかどうか? この頃は日本の俳句をたしなむ方々が黄/紅葉する秋を充分に愛でるそうですから、分かりませんよ。彼等の足元にも及びませぬが、サトウカエデ 黒イチゴ狩や カナディアン … 
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ken minatoya

Author:ken minatoya
Victor Westhoff(1916-2001)碑文Hij observeertからのHNを本名と苗字に先立つ屋号に変更。ウエストホフは生物フローラの相互生息環境を丹念に観察したBiotop概念の先駆者。ザザーッとフィールドを歩きつつ、こぼれ見える外史/雑人/雑草の風景

日本語→英語自動翻訳【星条旗】
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